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外国人に日本の医療を

日本の医療は世界に誇れるものだと思います。ぜひ外国人に日本の医療を受けてもらいたい。そんな思いでブログで情報発信をはじめました。

日本の医療は高額?!

日本の病院での治療を希望される外国人患者さんは多く、私もよく話を頂きます。

そこで治療費の概算をお話しすると、多くの外国人患者さんは「そんなに高額なのは無理!」と言って日本での治療を断念されます。

 

日本には皆保険があるため、医療費は通常3割、高齢者で1割の負担ですみます。

手術や抗がん剤治療の場合には日本人でも医療費が高額になってしまいますが、高額医療費制度のため自己負担額に限度があり、高い水準の医療を世界で最も安価で受けることができます。

 

では外国人の場合はどうでしょう。

・日本在住だが保険証を持っていない外国人の場合 10割負担

・日本に在住していない外国人の場合 15~30割負担

 

15~30割というのは、訪日外国人の場合は自由診療にあたるため、病院によって設定が異なります。

一般的に、大学病院やがんセンターなどの専門病院は最も高く30割負担で、中規模の総合病院や民間病院は15~20割負担となっています。

 

医療ツーリズムで外国人が日本の病院を受診した場合、受診する病院によって2倍の料金格差が生じるという問題があります。

 

 

ここで日本人の場合と外国人の場合の医療費をいくつかの例で比べてみましょう。

 

<大腸がん>

①腹腔鏡手術

*全国平均の入院期間17日で、合併症がなく順調に退院するという前提です

*差額ベッド代は含みません

 

・日本人 

  3割負担 約48万円、1割負担 約16万円

 

・外国人

  320万~480万円   

 

ちなみに、日本人の場合は、高額医療費制度が使えるので、以下の負担ですみます。

 70歳未満 約10万円(一般的な収入の場合) 

 70歳以上 44000円(一般的な年金受給者の場合)

 

 

抗がん剤治療

*mFOLFOX6+Panを2週間おきに投与した場合の1か月の医療費

 

・日本人

 3割負担 約24万円、 1割負担 約8万円

 

・外国人

 160~240万円

 

高額医療費制度を使うと、以下の負担ですみます。

 70歳未満 約9万円(一般的な収入の場合) 

 70歳以上 44000円(一般的な年金受給者の場合)

 

 

抗がん剤治療の場合は、手術のように1回きりではなく投与が続くので、日本人でも最終的な自己負担額はかなりの金額になってしまいます…

1年間使用したとすると、日本人で約108万円、外国人で1920万~3840万円かかります。

 

さて、ここで、「1年間で3500万円かかる抗がん剤」と昨年話題になった、オプジーボ(免疫チェックポイント阻害剤)のケースを見てみましょう。

ちなみに、2017年2月に薬価(薬の値段)が改定になり、半額になりました。

 

<肺がん>

抗がん剤治療

オプジーボを2週間おきに投与した場合の1か月の医療費

 

・日本人

 3割負担 約33万円、 1割負担 約11万円

 (薬価改定前は、66万円と22万円!)

 

・外国人

 165~330万円

 

1年間使用したとすると、日本人(高額医療費利用)で約120万円、外国人で2000万~4000万円かかります。

*薬価改定前の2017年1月までは、外国人では約4000万~8000万円かかっていました。

 

ちなみに、

一般的な肺癌の抗がん剤治療(CBDCA+PTX)の1か月の費用を計算してみると

 

・日本人

 3割負担 約6万円、 1割負担 約2万円

 

・外国人

 38~57万円

 

このスタンダードな抗がん剤治療ですともっと安価に治療できますが、それでも1年間治療するとなると、400万円以上はかかってしまいます。

 

手術で300~500万円、抗がん剤で数百万~数千万、それに毎回の渡航費などがかかるとなると、なかなか日本で治療を受けられる外国人というのは限られてきます。